ゼロから始めるClaude Code - #5 日常業務を自動化してみる

議事録から週報を自動生成する定型プロンプトをカスタムスラッシュコマンドに昇格させる手順を解説します。「いつもの作業」を「使い回せる仕組み」に変える第5回。

May 15, 20269 min read

前回はアプリを1つ完成させました。今回は視点を変えて、毎日繰り返している業務を自動化する回です。

題材は**「複数の議事録メモから週報を生成する」**こと。一度仕組みを作っておけば、毎週ワンコマンドで週報が手元に出てくるようになります。

進め方は2段階です。

  • ① まずは定型プロンプトとして書く
  • ② 定型プロンプトをカスタムスラッシュコマンドに昇格させる

「いつもの作業」を「使い回せる仕組み」に変えていく流れを体験していきましょう。


今回作るもの

ゴールはこうです。

/weekly-report

これ1行で、フォルダ内の議事録mdをまとめて読み込んで、週報.mdが自動生成される。そんな仕組みを作ります。

完成すると、毎週金曜の夕方に「あ、週報書かなきゃ」となっても、コマンド1つで土台が出来上がるようになります。あとは目を通して微調整するだけです。


ハンズオンの準備

新しい作業フォルダを作ります。

mkdir weekly-report
cd weekly-report
mkdir meetings reports

フォルダ構成はこうなります。

weekly-report/
├── meetings/   # 議事録mdをここに置く
└── reports/    # 生成された週報がここに出る

meetings/ の中に、サンプルの議事録ファイルを2〜3個用意します。meeting-2026-04-22.md のようなファイル名で、以下のような内容を入れておきます。

# 4/22 定例MTG
 
## 決定事項
- 新サイトの公開時期は5月中旬で確定
- お問い合わせフォームの改修は山本担当
 
## ToDo
- [ ] 田中: 動画の容量問題を調査
- [ ] 山本: フォームのバリデーション漏れを修正

複数の議事録を置いたら、weekly-report/ フォルダで claude を起動します。

claude

これで準備完了です。


① 定型プロンプトを書く

まずは、後でコマンド化する元になる定型プロンプトを作ります。これがしっかり動けば、コマンド化はほぼ写すだけです。

そのまま投げて使えるプロンプトを置いておきます。

@meetings/ 配下のすべての議事録mdを読み込んで、
週報を生成してください。

【出力先】
- reports/weekly-YYYY-MM-DD.md として保存(YYYY-MM-DDは今日の日付)

【週報のフォーマット】
# 今週の週報(YYYY-MM-DD)

## 今週の決定事項
- 各議事録の決定事項をまとめて箇条書き

## 進行中のToDo
- 担当者ごとにToDoをまとめる
- 完了したものは含めず、未完了のもののみ

## 来週に向けて
- 次回会議予定や、今週決められなかった懸案事項

このプロンプトを送ると、Claude Codeが議事録を順番に読み、フォーマットに沿って週報をまとめて reports/ に保存してくれます。

最初の数回はこのプロンプトをコピペで使えば十分です。毎週同じ依頼を貼り付けるだけでも、自分で書くより圧倒的に楽になります。


② カスタムスラッシュコマンドに昇格させる

毎週同じプロンプトをコピペするのは、3回目くらいで面倒になります。そこで、Claude Codeのカスタムスラッシュコマンドを使って、一発で呼び出せる形にしておきます。

仕組みはシンプルです。プロジェクトフォルダの中に .claude/commands/コマンド名.md を置くだけ。中身に書いたMarkdownの内容が、そのまま実行プロンプトになります。

Claude Codeに作ってもらいましょう。次のように頼みます。

.claude/commands/weekly-report.md を作成してください。

中身は、先ほど私が送った週報生成のプロンプトをそのまま入れてください。

これでClaude Codeが .claude/commands/weekly-report.md を作ってくれます。

あとは、チャット欄でこう打つだけです。

/weekly-report

すると、ファイルに書いた指示がそのまま実行され、週報が自動で生成されます。「毎回コピペするプロンプト」が「一行のコマンド」に昇格したわけです。

ちなみに / を打つと出てくる候補一覧の中に、ここで作った weekly-report が並んでいるはずです。自分専用のコマンドが、Claude Codeの中に住み着いた状態になります。


③ 改良する

使っているうちに「もう少しこうしたい」が出てきます。たとえば「自分の感想欄を最後に追加したい」とか、「議事録に出てきた人名のリストも欲しい」とか。

その場合は、weekly-report.md を編集するだけでOKです。これもClaude Codeに頼めば一瞬です。

.claude/commands/weekly-report.md に
「## 振り返り」セクションを追加してください。
そのセクションでは、今週全体を3行で振り返るコメントを生成するようにしてください。

ファイルが書き換わるので、次に /weekly-report を打ったときから新しい挙動になります。コマンドは編集して育てていける——これがコマンド化の強みです。

チームで共有することもできる

.claude/ フォルダはGitリポジトリの一部としてコミットできます。チームで同じプロジェクトを使っているなら、自分が育てたコマンドをそのまま共有できるということです。

git add .claude/commands/weekly-report.md
git commit -m "週報生成コマンドを追加"
git push

これで、メンバーが git pull するだけで /weekly-report を使えるようになります。個人の効率化が、そのままチームの資産になる仕組みです。


ここまでで何ができるようになったか

今回でできるようになったことを整理しておきます。

  • 繰り返し作業を「定型プロンプト」として書けるようになった
  • 定型プロンプトを「カスタムスラッシュコマンド」に昇格させられるようになった
  • コマンドを編集して育てていけるようになった
  • 自分が育てた仕組みをチームに共有できるようになった

ポイントは**「いつもの作業」を「使い回せる仕組み」に変える**という発想です。一度この発想を持つと、日常業務のあちこちが自動化候補に見えてきます。

  • 毎朝の業務メールテンプレ生成
  • 月次レポートの草案作成
  • ファイル名の一括整理
  • ブログ下書きの構成案作成

この延長で、自分の業務の中の**「毎週やってる定型作業」**を1つ、コマンド化してみてください。それだけで、日々の仕事はかなり軽くなります。

次回はシリーズ最終回。「次の一歩」として、ここから先に広がる応用機能をさわりだけ紹介します。MCP・サブエージェント・hooks——名前は聞いたことがあるけど何だか難しそう、という機能を、興味を持てる入り口だけ案内します。

それでは、最終回でまたお会いしましょう。

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